こんにちは、リンクアンドモチベーション SREグループの久原です。今回は今話題のGPTに関してのアイデアソンを社内で開催したので、そちらのレポートを書いていこうと思います。
アイデアソン開催の背景と目的
先日、当社ではGPT(Generative Pre-trained Transformer)活用の施策を考えるためのアイデアソンを開催しました。
GPTが流行している現在、一部の開発者はGPTを有効に活用し業務効率化を図れているものの、開発組織の全員が最大限活用できている状況ではありません。そのため、まずは一人一人が開発フローにおける業務改善をテーマに思考しアイデアを出し合うことが大事だと考えイベントを開催するに至りました。
またアイデアを出し合って終わりでは生産性は向上しないので、提案されたアイデアを審査し、採用された案を実際に実装するところまでをセットで行うことを企画しました。
アイデアソンの概要と成果
アイデアソンはチーム対抗形式で行われ、4チーム総勢13名が参加しました。参加者たちは熱心にアイデアを出し合い、最終的に35案が提案されました。その中から厳選された21案が採択され、現在絶賛実装中です。
アイデアソンを企画する上で大事にしたこと
アイデアソンを企画するにあたって、大事にした観点が2つあります。
Unlearn 〜今までの前提を捨てて学び直そう〜
GPTを活用できる領域はまだまだ発展途上であるからこそ、今までの前提を捨てて学ぶことを大事にしました。チームで議論する中で「この課題、GPTで解決できるの?」というものが沢山出てきましたが、ひとまず 試してみる ことを大事にしました。ちょっとプロンプトを書いてみたり、そもそもアイデア出しもGPTにやらせてみたり... 小さくても良いので多くの検証することで学びを得られるようにしました。
Fun 〜楽しみながら考えよう〜
私たちは、アイデアソンで「楽しみながら考える」ことを重視しました。
これを知る者はこれを好む者に如かず。これを好む者はこれを楽しむ者に如かず
という論語の言葉にも表されるように、何よりも楽しむことが原動力につながると考えたためです。 そのための工夫として、たとえば以下を行いました。
- チーム対抗形式での実施。アイデアの採用数を競い合う
- 優勝チームには景品を用意
- オンラインではなく対面での開催。臨場感溢れる場の構築
アイデアソンを実施してみてよかったこと
GPTが得意・苦手とする領域の理解
アイデアソンを通じて、GPTを活用できる領域が明確になりました。特に採用されなかった案から、GPTの活用方法に関する新たな発見がありました。例えば、最終的な意思決定であったり検索目的でのGPT活用の難しさは新たな発見でした。これらの学びを通じて、GPTの活用方法や適用範囲に対する理解が深まりました。
GPTを活用した改善策の実現意欲の向上
イベント開催後のアンケートから、実際に採択された案の実現意欲が高かったことがわかりました。
実際に実装される案はチームで議論して提案し採用された案なので「ちゃんと実装までやり切るぞ!」というモチベーションを醸成できたのではと思います。 新しい技術や概念を取り入れるのは躊躇してしまいがちなので、まずやってみようという意識を作れたことは良かったです。
今後の展望
アイデアソン自体手探りの状態で企画・実行をしたので課題も上がりました。
Unlearnすることは難しい
アイデアソンの最後に全員で一言ずつ感想を述べたのですが、その中でこのような意見をいただきました。
「正直なところ、突飛だなと思う案は出てこなかった。これは悪い意味ではなく、それだけUnlearnすることが難しいという証明なのだと思う。」
チームでお互いに意見を交わしながら行ったとはいえ、今持っている前提を壊すということが如何に難しいかを実感しました。
最後に
今後アイデアソンで採択された案の実装により、開発組織の業務フロー改善が期待されます。 また、アイデアソンで得られた知見は、今後のGPT活用に役立てられることでしょう。私たちは引き続き、GPTを活用した効率的な業務遂行を目指して、新たなアイデアや技術の研究・開発に取り組んでまいります。
当社のGPTアイデアソンは、参加者にとっても楽しみながら新たな発見ができる有意義なイベントとなりました。これを機に、私たちの開発組織がさらに一体感を持ち、イノベーションを生み出す環境創りを推進していきます。
その他にもChatGPT×LM(リンモチ)の取り組みを以下でまとめているので、ぜひこちらもご覧ください!