去年に続き、今年もハッカソンを開催しました。 (去年の様子はこちら)
リンクアンドモチベーションにとっては2回目の開催。 今年は初のリアル実施でした!その様子をレポートします。
概要
開催に込めた想い
今回のハッカソンの目的は「開発組織のプロセスやメンタルのアンラーン」でした。
2023年年初から生成AIが急速に話題になり、私たちも3月・4月に業界に先駆けてChatGPTを活用した機能(β版)をリリース。
生成AIを活用することで、顧客に提供できる価値はさらに高めていける。そう確信をもつことができました。
一方で、既存の考え方・やり方を大きく変えていく必要性も強く感じました。
ただ普段の業務の中で変えていくことはなかなか難しいものもあります。
そこで「ハッカソン」を「開発組織のプロセスやメンタルのアンラーン」の機会として活用することにしました。
テーマは「Agility」
制限時間内に高速な意思決定と試行錯誤を行うことをイベントとして楽しむことを重視しました。
当日の様子
職種関係なく4-5人の全11チーム、総勢 約50名が参加。
チーム編成の方針は「化学反応を起こす(なんなら喧嘩してもいい!w)」
基本的には普段組まないメンバー同士。職種もあえて偏らせたり。
狙い通り大盛り上がりでした~(喧嘩はなかったです!w)
実際のプレゼンテーション
今回は「プロダクト」に加えて「プレスリリース」を事前に提出する形をとりました。
無事全11チームがプレゼン大会まで進出。事業に直接関連するものから、プライベートで活用できるものまで、本当に幅広かったです。
(例)
- 社内の知り合いがどんどん増える社内マッチングサービス
- 見えない負荷を見逃さない、メンバー負荷可視化ツール
- 組織改善の実践的な知識共有プラットフォーム
- 老後を迎える親との”対話と心の交流”サポートアプリ
多くのチームが開発プロセスや機能上でChatGPTを活用し、気になっていた技術やしたためていたアイディアを大いに「試す」機会にしていました!
開催後の反響
アンケート結果はこのような形に。
- 仮説検証を楽しみながら抽象と具体を往復しながら深める機会になった
- Why-What-Howを検討した結果、ちゃんとボツ案が表面化して何度もやり直しのプロセスを踏めた
- 課題から仮説の整理から全てのフェーズにおいてしっかり考えられた
- 自分たちが納得がいく、ワクワクするものになるようにとことん議論できた
- 最初全く想像ついてない技術でも、2日あれば大体開発のあたりはつきそうだよなという自信がついた
など、テーマにした「Agility」も体感できたようです!
改めて、大切してよかったこと
今回このレポートを書きながら改めて大切にしてよかったと思ったことが2つありました。
①試行錯誤を全力で楽しむこと
「アンラーン=変化」なので場合によっては「変わりたくない」という心理的なバイアスに阻まれることもあります。
ハッカソンという非日常のパワーも使いながら「全力で楽しむ!楽しませる!」にはどうするか?、運営でこだわれたことは良かったです。
(工夫した例)
- テーマは「Agility」。高速な意思決定と試行錯誤を楽しもう!と繰り返し発信
- 「化学反応を起こす」ことを狙ったチーム編成
- 審査員賞に「Incredible!(わくわくする!)賞」などを用意
②「ユーザーにとっての価値」からブレないこと
もう一つは「ユーザーにとっての価値」からブレなかったこと。
新しい技術や開発手法を試すとなると、いつのまにか「自分たちが楽しい」ことが優先され、自己満足になってしまうケースもあると思います。
実際それも、とても楽しく、価値あることだと思うのですが、今回は冒頭の「開催に込めた想い」で触れたように
生成AIという大きな変化を、顧客に届ける価値に変えていきたい。そういう開発組織に進化したい。という考えがあったので「ユーザーにとっての価値は何か」と開発中に何度も立ち返れるように工夫しました。
一番効果的だったの「プレスリリース」をアウトプットのひとつにしたこと。
今つくっているプロダクトでユーザーにどんな変化をもたらすのか、を自分たちで言葉にしたことで常に立ち返るものになりました。
最後に
ハッカソンに参加した全員が「アンラーン」の小さな成功体験が積めたことは開発組織にとって大きかったと思います。
ハッカソン開催から少し時間が経ちましたが、実際に普段の開発に組み込まれたプロセスや、事業化を検討しているアイディアも出てきています。
今回生まれた変化をより大きくして、引き続き顧客への価値に繋げていきます!