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「誰でも楽しく、誇りを持てる開発」を実現するイネーブリングチームについて

イントロダクション

こんにちは。リンクアンドモチベーションでEMをしている河野です。弊社では、2023年4月にイネーブリングチームを立ち上げました。

本記事では、弊社のイネーブリングチームについて紹介します。

イネーブリングチームとは

組織設計のベストプラクティスツールである、チームトポロジーのチームパターンの1つです。 トポロジー本では、以下のように説明が書かれています。

イネイブリングチームは、特定のテクニカル(プロダクト)ドメインスペシャリストから構成され、能力ギャップを埋めるのを助ける。複数のストリームアラインドチームを横断的に支援(後略)

チームトポロジーについては、Yoshiba Ryutaroさんの登壇資料「チームトポロジーを成功させる実践方法の探求」が分かりやすいのでそちらを参照ください。

slide.meguro.ryuzee.com

設立のきっかけ

弊社では2018年から内製化を進めており、2023年現在で、開発に関与する人員で約70名規模のエンジニア組織を構築してきました。 内製化に着手した当時は障害やバグが多発する状況で、高品質なプロダクト開発をするためには開発生産性の向上が鍵となるフェーズだったことから、2020年にSREを筆頭とした横断チームを発足しました。 2023年4月に、リアーキテクチャやモジュラーモノリス化といった重要かつ技術難易度の高いプロジェクトを推進するため、イネーブリングチームを設立しました。

※ 2023年現在のトポロジー

目指す姿 - ビジョン

イネーブリングチームの目指す姿は「誰でも楽しく、誇りを持って開発ができる」です。私たちは、「Will・Can・Must(やりたいこと・できること・やるべきこと)」のフレームワークに則って、それぞれの重なりが大きければ大きいほどモチベーション(楽しい)が最大化されると考えています。

イネーブリングチームが実現するWill・Can・Mustは、例えば以下のようなことを想定しています。

Will(やりたいこと)
エンジニアが技術検証や顧客価値創出のための実験的な取り組みが簡単にできる。

Can(できること)
新しくチームにジョインしたエンジニアがすぐにパフォーマンスを発揮できる。

Must(やるべきこと)
事業計画とリンクした、解決しがいのある技術戦略が策定・実行されている。

主要なロール

イネーブリングチームには、それぞれ異なる役割とスキルセットを持つメンバーがいます。主要なロールは以下の通りです。

テックリード

技術的な課題に対するガイダンスを提供し、開発チームが効率的にタスクを遂行できるよう支援します。具体的には、リアーキテクチャの推進や開発生産性の可視化・改善を行っています。

QA・SET(Software Engineer in Test)

品質保証やテストプロセスの管理を担当し、開発チームが作成した製品が品質基準を満たせるようにします。SETはテックリードとペアとなり、リファクタリングやリアーキテクチャを推進するための自動テスト基盤を整えます。

横断PjM

10以上ある開発プロジェクトを横断的に統括し、プロジェクトの成功確率を上げるための支援をします。再現性のあるプロジェクトマネジメントを行うための型化だけでなく、炎上プロジェクトに入り立て直すためのコラボレーションを行うこともあります。

まとめ

イネーブリングチームは、開発チームを支援し、開発生産性を向上させる重要な役割を担っています。イネーブリングチームの専門知識と支援により、開発チームはよりモチベーティブに、迅速に価値提供ができる環境を実現します。 リアーキテクチャやモジュラーモノリス化といった私たちの活動について、今後テックブログや登壇を通じて発信していきますのでご期待ください。